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  • Additive Manufacturing Solution

既存技術とAMの融合で
金型部品に革命を。

既成概念から想像もできなかった形状、諦めていた機構も
3DプリンタによるAM技術なら実現できる。
また、既存技術との融合で、これまでにない自由度の高い金型設計が可能になる。
自由水管・ラティス構造のみならず、複数部品構成の製品を一体造形化するなど、
コスト・機能面において改善にとどまらず革新の領域まで、
限界を越えた自由な発想でダイキャスト業界に発信していく。

Tooling Innovation
  • 創業から100余年に亘り積み上げてきた
    金型製造ノウハウ
  • 四輪、二輪、船外機など
    あらゆる業界の製品の鋳造を実現する設計技術
  • 金属切削加工技術の追求
Additive Manufacturing
  • コンフォーマルクーリング(自由水管)による
    冷却性向上
  • ラティス造形による軽量化やガス抜き機構への活用
  • 複数構成品の一体造形化によるL/Tやコスト低減

Additive Manufacturingとは?

次世代の金属3D積層造形のことです
従来の加工技術の技術思想

従来の加工技術、例えば旋盤加工やミーリング加工、研削加工などの機械加工、放電加工や高エネルギー加工といった加工技術には、共通する技術思想があります。
これらの多くが材料を除去する加工であるということです。つまり、従来の加工技術の技術思想は物体から何かを差し引くマイナスの技術思想であると言えます。

AM技術の技術思想

AM技術は「付加製造技術」とも言われます。
“付加”という言葉が意味しているとおり、AM技術は材料を付け加えていく製造技術です。より具体的には、AM技術は製造する物体の3Dモデルデータを高さ方向で0.01mmから0.1mm程度の厚さでスライスして、その断面の形状に合わせて一層の材料を積み重ねていき、物体を製造する技術です。つまり、AM技術の技術思想は材料を積み重ねて物体を造形するプラスの技術思想であるといえます。

  • アディティブ・マニュファクチャリング
    (付加製造法、略称:AM

  • AM加工(イメージ)

金型へのAM技術活用

流動解析・熱解析ソフトで
効果をシミュレーション

日本精機は、このAM技術と長年培ってきた金型製造技術を融合することで更なる改善や革新をお客様へ発信していきます。流動解析・熱解析ソフトで従来冷却とコンフォーマル冷却をそれぞれ解析し、見込まれる効果をシミュレーションすることができます。[図1]温度の比較や冷却効率・冷却均一性の違いを確認し、その部品単体での最適化設計を行いご提案します。また、金型の構想設計段階においても、この手法を採用すれば金型全体への適用も実現できます。これにより、これまでの発生した事象に対する改善という活動が、初期段階からの思想を実現するための革新活動に変わり、金型づくりにおける既成概念を超えた自由度のある発想が次々と生まれてくるでしょう。

SKD61系ダイス鋼を採用

私たちは、製造においても妥協することなく、これまでのマルエージング鋼の成分・特性を超えるSKD61系ダイス鋼を採用し、レシピの開発を続けています。ダイキャスト金型に最も適した鋼種での3D積層造形品を提供することにこだわり、熱処理(焼き戻し)や最終仕上げ加工、品質保証までのすべての工程をグループ内一貫内製する設備と技術を手に入れました。[図2] これはここにとどまらず更なる向上を果たすことを計画しています。表面処理やコーティングにおいても豊富な経験値から最適なコーディネイトをさせていただきます。この万全な体制でお客様のQCD課題を共に解決していけることを目指しています。

金型へのAM技術活用

熱解析・AM最適化設計・
金型設計

専用ソフトによる熱解析結果から冷却効率を改善するための最適化設計が可能です。
金型構想設計段階からAMを取り入れる新たな金型設計方式を展開。AM造形物強度や物性を解析もでき、適合度評価や改善にも利用できます。

3D積層造形
(パウダーべッド方式)

金属粉末を敷き詰め、造形する部分にレーザーを照射し溶融・凝固させ積層造形していきます。
現在は主にインサート部品の造形を行っています。

Facility

GE Additive CONCEPT LASER社
M2 cusing SL 400 W Series 4 ×2台
◆ 造形サイズ:245×245×350(W/D/H)
◆ 最大造形体積:22L 積層ピッチ:20~80μm
造形速度:20cm3/h

material

大同特殊鋼 金型用高熱伝導材 HTCTM45
【SKD61系ダイス鋼に特化した造形】

熱処理

造形後の焼戻し処理による硬度調整と残留応力の除去(歪取り)をおこないます。

Facility

Nabertherm社製チャンバー炉N41/H
◆ 最高温度:1280℃
◆ 炉内寸法:350×500×250 容量:41L 量:260kg
※主に焼戻し工程で使用

  • 仕上げ加工

    5軸MC、立積MC、EDM施盤などグループ内約200台超保有。全型・部品製作のスペシャリストが形状に最適な加工方法を選択し高効率・高精度な仕上げ加工を行います。磨き・ショットブラスト・鏡面仕上げ・表面処理コーディネイトも可能です。冷却穴内部の面粗度向上を目的とした流体研磨もオプション対応可能です。

    品質保証/ 納品後フォロー

    三次元測定機・非接触測定器など多彩な検査機器を保有し、様々な保証要求にもお応えします。
    材料成分表・熱処理成績表・寸法測定結果をQRコード等利用し確認できる仕組みを構築。通水・流量・圧漏れの確認も可能です。また、納品後の評価についても今後の改善に役立てるためフォローいたします。

    品質保証

    品質管理用画像解析システムの採用

    • ・ メルトプール放射のリアルタイムモニタリング
    • ・ 自動コーティング管理
    • ・ 造形エンベロップ全体モニタリング
    • ・ レーザーの状態・パワーのコントロール
    • ・ 造形前後でのパウダーベット上のレーザーパワーを測定
    • ・ 不活性化ガス中の酸素濃度の解析・管理、ガスフローレートの管理やフィルタの解析を行う。

    ガスフローの改善

    不活性ガス下でレーザー照射され造形されるAMでは、造形中のガスフローの均一性が重要になります。
    従来、造形テーブル内でガス流量は、造形位置によってばらつきがあり、造形品質に影響しておりましたが、現在ではガスフローが造形テーブル上で均一に流れるようになり、再現性が向上しております。

    不活性ガスの流れの変化
    • 従来

    • 現行

    品質確認

    CT等の非破壊試験での内部監察が難しい金属でAM造形の品質確認が課題になっております。この画像解析システムでは、レーザーによる金属溶融部(メルトプール)の輝度を画像化することによって、毎層の造形の様子をCT断面図のように使用することができ、他社システムより画質が高いことが特徴で溶融のエラー・空洞・介在物が全て可視化できることから品質管理として使用することができます。

    メルトプール画像構築システム

    メルトプールの3D可視化

    フォトダイオードカメラで撮影された一層毎の画像データを3Dボリュームデータとして計算し可視化できる。
    それにより、溶融欠陥の有無や内部形状確認などの非破壊監察を行うことができます。

    不活性ガスの流れの変化
    • データ取得と相関

    • 3D可視化

      3D メルトプールデータの可視化 (VGStudio)